今月のテーマ
・夏かぜのホームケア
・おでかけの備え
・トイレでおしっこ
・帽子をかぶる習慣
夏かぜのホームケア
子どもはヘルパンギーナや手足口病、プール熱などの夏かぜにかかると高熱や食欲が落ちて心配になることがあります。
子どもが喉を痛がり食べたり飲んだりすることを嫌がる時には、水分だけでなくエネルギーも補給できるよう、子ども用イオン飲料などを飲ませたり冷たい食べ物は痛みを感じにくいので、うどんやそうめん、とうふ、ヨーグルトなどは食べやすいでしょう。離乳食は一段階前のものに戻し柔らかく煮て、のどごしの良いものをあげましょう。
子どもが汗をかいたらこまめに拭いたり着替えをして、水分をとってゆっくりと休ませます。コップやストローを嫌がる時には、スプーンで一さじずつあげると飲みやすくなります。子どもが回復してきたら、水分補給には水や麦茶を飲ませたり、普段の水分補給にもどしていきましょう。
またお風呂は風邪をひいていても、本人が入れるような状態ならば軽くシャワーしてもかまいません。プール熱の場合、湯舟の水を介して家族にうつる恐れがあるので、シャワーで済ませるか、湯舟につかるなら最後に入浴しましょう。夏は湯冷めの心配がないと思いがちですが、エアコンや扇風機の風があたるとすぐに体が冷えてしまうので気をつけましょう。
寝る時には、エアコンや扇風機などのタイマーを活用したり、風の向きと風量、温度に気をつけ、子どもがタオルケットなどはいでしまうようなときは、長袖やズボンがお腹まであるパジャマや薄手の腹巻を使ったりすると良いでしょう。
喉の痛みが強くて、水分をまったく飲めないときは病院を再受診しましょう。また熱が下がって、いつもどおり食事ができるまでは家庭で静養できるとよいでしょう。
おでかけの備え
家族といっしょに自然とふれあえるアウトドアにおいては、準備や対応の仕方を知っておくことは大切です。
行先を考える時、「ここの場所ならこんなことができる」、「楽しい体験をさせたいからあの場所にしよう」と、子どもの姿を思い浮かべながら検討すると思います。家族での外出は親子のふれあいを深め、また他の人とのかかわりかたを知る機会でもあります。その場所にいる人たちやみんなが気持ちよく過ごすための、マナーやルールを知ること、出会った人との挨拶や会話を交わすことも子どもの経験のひとつとなります。親は子どもの手本となるでしょう。
また事前に、子どもだけで行動しないように約束することはとても大切です。子どもにわかる言葉で、「あそぶ時はおかあさんといっしょにあそぶ」など具体的に教え、約束しましょう。それは、子どもだけでなく大人も周囲を確認し、安全な場所を意識することにつながります。約束していても事前に安全をリサーチしていても、思いがけない行動にでるのが子どもです。遊びに夢中になればなおさらです。子どものそばに必ず親がいる事を約束しましょう。
今、子どもたちにけがのないようにと、危険を排除する安全管理が増えています。大きな危険を遠ざけるのは親のたいせつな役割りですが、年齢によっては経験することで危険回避の力が身について行くこともあります。ちいさなけがから身を守ることを知るためにも、状況に応じて親やおとなが子どものそばで見守りましょう。
家から一歩でたら、親は子どもから目を離さない。そして、自然や人とのかかわりの中で子どもを見守り、「感動や発見」「うれしさや大変さ」などをともに味わうさまざまな体験の夏にしましょう。
参考までに、その地域の当番医等を確認しておくと安心でしょう。
トイレでおしっこ
子どもがトイレでのおしっこを無理なくはじめる時期としては、体の成長とともに膀胱が大きくなり尿の間隔が1~2時間と開いてくるようになればそろそろ目安となります。
子どもが朝起きてすぐや、食事の前、食事の後、お出かけ前やお出かけの後、そして寝る前などに声かけしましょう。子どもが遊びに夢中になっている時や機嫌がよくないときにはさけ、命令口調にならないようにしながら「いっしょにトイレに行こう」とやさしく誘ってみましょう。
子どもがしぐさや言葉で教えるようになったら、「しーしー」「おしっこなのね」などトイレに行きたいというタイミングを逃がさずトイレに座らせるとよいです。子どもがおしっこをしやすい姿勢があります。子どもが失敗しても「でたね」「着かえようか」ときれいにして、「今度、おしっこしたくなったら教えてね」とさりげなく伝えることを繰り返していきましょう。
また出るまで便座に座らせておこうと思い、いつまでも座らせておくことのないようにし、2分くらい経っても出なければ、「今は出なかったね。また次は出るかもしれないから、後でしようね。」とその時はさっと切り上げることも大切です。
夏になったら薄着でトイレに行きやすく、冬よりもおしっこの間隔が長いのでトイレに行く回数が少ないことも考えられます。また失敗した場合の衣類の洗濯も少なく、洗濯してもすぐに乾きやすいでしょう。子どもの好きな絵をトイレに貼るなど工夫しながら、親子でトイレタイムを楽しみましょう。
参考までに、年齢によっては、汚れたパンツをいれる容器や腰かけてパンツが履きやすい椅子やベンチ、きれいなパンツが入っているカゴなど準備し、また前後を間違えないよう子どもにわかるような印をつけておくのもひとつの方法でしょう。
帽子をかぶる習慣
紫外線や日差しが気になる季節は、熱中症などの予防として帽子は大切ですが、なかには帽子を嫌がる子どももいます。
子どもに帽子をかぶらせるとき無言で、もしくは嫌いだからといって子どもに気づかれないようにそっとかぶせていませんか。帽子をかぶる前には、心の準備が出来るように子どもに声かけをしてから帽子をかぶせるようにしましょう。
初めは、少しの時間でも帽子をかぶることができればOK!にして、とにかくおおげさなくらいにほめましょう。親が先に帽子をかぶることで、親の真似をして帽子をかぶったりすることもあるので、そういうときには鏡で見たりして「いっしょだね!」と子どもといっしょに楽しんでみましょう。
外で遊ぶときや出かける前に、「ぼうしをかぶってでかけようか?」と問いかけてみたり、もしいくつか帽子がある場合は、子どもに帽子を選ばせる機会を持ちましょう。また帽子をかぶりたがらない場合は理由を聞いてあげましょう。おでこに当たる部分がコットンなどの肌さわりや通気性の良い素材だとかぶってくれることもあります。帽子のサイズもぴったりサイズを嫌がる子どもは、頭のサイズの「+1~2㎝」くらいのゆとりのあるものを準備することも方法のひとつです。
子どもが帽子をかぶって汗ばんだら脱いで、できるだけ日陰で短時間の外遊びなど、親も柔軟性を持って接しましょう。帽子をかぶることは、外からの怪我や事故予防にも繋がります。少しずつ帽子をかぶる機会や時間を経験して、小さい頃から無理なく帽子をかぶる習慣をつけていきましょう。
参考文献
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よい子の安全ニュース
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情報紙たけのこたより夏号
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子どもとほけん・健康おたより ほか
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