今月のテーマ
・子どもの食事
・健康なうんち
・子どもの紫外線対策
・順番を待つ
子どもの食事
離乳食期から幼児期になると食べることが大好きになり、食べ物への関心が出てくる子どもが多いですが、なかには好き嫌いがあったり食が細かったりと個人差がでてきます。
好き嫌いは誰にでもあるもので、むしろ成長に伴い味覚も発達してきた証なので、好き嫌いがすべて偏食とは言えません。にんじんは嫌いだがほうれん草なら食べる、肉は嫌いだけど魚や卵は食べるというように、代替品があるのなら無理させることはありません。
しかし、好むものが数品のみでは栄養に偏りがでます。幼児期に味覚を広げてあげることも大切ですが、一般的に幼児期は柔らかい物や甘味のある物を好み、固いものや匂いの強い物は好まない傾向があります。
例えば、子どもの好むものばかり与えていなかったか、間食は多くないか、食べさせよう、食べてほしいと無理強いはなかったか、量や質にこだわるあまりに、食事が子どもにとって嫌な時間になっていないでしょうか。
まずは昼間、戸外で思いっきり遊び、空腹感を体験させることも大切です。食が細い子どもは、母子手帳の発達曲線でその子どもなりに成長していて、元気で活動が積極的であるというような場合は心配な状態ではないようです。
子どもの食事の際には、歯やかむ力により食材の切り方や素材の味を活かす薄味と調理法を工夫し子どもが自分で食べることを大切にしながら、家族といっしょにおいしく楽しい食事になるようにしましょう。
健康なうんち
健康なうんちとはどのようなものでしょうか。うんちの回数は個人差が大きく理想的な回数を決めるのはむつかしいと考えられており、またうんちは年齢によって変化していきます。
新生児は、哺乳のたびにうんちをするので1日8~10回くらいします。色は母乳栄養の場合は黄色、ミルクの場合は緑っぽい色になることが多いです。色の違いは腸内の違いにより、栄養の種類によって色が変わります。においは少し酸っぱい感じで、うんちのなかにぶつぶつが混じることがありますが問題ありません。
月齢とともに徐々に回数が減ってきて、生後6か月頃のうんちは1日1~2回が多く、そのころになると離乳食を食べるため、うんちの形状はバナナのような形に、色は茶色っぽく変化してきます。また離乳食の食材がそのままうんちに混じっててくることがありますが(不消化便)、腸が消化吸収に慣れてくる数か月後には見られなくなります。2歳以降になると、大人と同じようなうんちになります。
例えば、コロコロした状態の便が出ている場合は、運動不足や野菜不足、肉の食べすぎが考えられます。野菜や食物繊維を多くとり、たくさんの外遊びをするようにしましょう。
うんちは腸の状態を把握できるので、健康を確認するもっともよいバロメータのひとつなので、普段からできるだけうんちを見る習慣をつけるといいですね。
形やかたさはどうかな?色はどうかな?においはいつもといっしょかな?回数はどうかな?1日1回はでているかな?など、便の確認をしてみましょう。
子どものうちから毎日決まった時間にトイレに行く習慣をつけ、うんちの軟らかさや形、匂いを確認することで変化にすぐ気がつき、体調の良し悪しを把握できるようになります。
子どもの紫外線対策
小さい子どものうちから強い日焼けをしないよう気をつけることは、生涯健康で過ごすためにとても大切となり、次のようなことに気をつけて大好きな戸外遊びを思う存分楽しませましょう。
- 時間帯
一日のうちで午前10時から午後2時までに紫外線が一番強くなります。できる限りその時間帯に長時間戸外で活動することをひかえましょう。 - 場所
日なたでは、ひさし、屋根、パラソルの下で、日陰を選んで遊ばせましょう。 - 帽子や衣類
帽子はつばの広い帽子を選び、衣類は肌の露出が少ないもの、目の詰まった布でできているのも、紫外線を反射しやすい白か淡い色のものを着せましょう。紫外線防止効果のある繊維でできた衣類も売られています。 - サンスクリーン
ベビー用や子ども用として売られている低刺激のものを選び、防御指数は日常生活ではSPF15~20、PA++、海や山ではSPF20~40、SP++~+++を目安にしましょう。説明書にある使用量をしっかり塗り、使用後はきちんと洗い落しておくことも大切です。
参考までに、「骨を作るための必要なビタミンDを作るためには、日光に当たることが必要ですが、そのためには、一日のうちで手の甲が15分日光にあたる程度で十分で、普通の散歩や買い物程度で大丈夫といわれています。
順番を待つ
子ども同士の間では、順番が守れなくてよくトラブルになることがあります。「順番」というその言葉の意味自体をわからずに、ましてや待てば必ず自分の順番がくるという先を見通す経験がないので、それを根気よく子どもに知らせていくことが大切になります。
よくありがちなのは、行列に割り込んでしまう、相手が使っているおもちゃわ勝手に使ってしまう、やりたいことがすぐにできないと怒ったり泣いたりするといったように、順番を待つこと、我慢することは小さい子どもにとっては難しいことがあります。
例としては、すべり台などで遊ぶなかで体験したりしますが、大人が仲立ちになって「〇ちゃんが先に並んでいたから次が○○ちゃんね」など、具体的に名前をだして言葉をかけてあげましょう。すぐには、理解や納得ができなくても繰りかえし行うことで、順番を待つという感覚が培われます。
また、買い物中のレジや子どもと病院受診などの機会に、受付をして順番を待っていることを知らせていくこともひとつです。遊びや生活を通して「待つ」経験が大切となります。
また「ちょっと待って」「まだだよ」「もう少し」などの表現は、どのくらい待てばよいかがわからないので例えば、
- 好きなうたをうたう
- 10数えるまで
- 時計の針が6にきたら
など、子どもに順番を「待つ」というルールを具体的に示していくと安心し、理解につながます。
日常生活のなかで順番を「待つ」というルールを知ることは大切なので、子どもが待つことができた時は「よく待てたね」とほめてあげ、自分の番になった喜びを一緒にわかちあいましょう。
参考文献
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ほけんニュース、少年写真新聞社
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はじめてママ&パパしつけと育脳 ほか
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