今月のテーマ
・「鏡」を使って身だしなみ
・冬の水分補給
・夜泣きの寝かしつけ
・ひとりでがんばりすぎないで
「鏡」を使って身だしなみ
大人は身だしなみを整えるのに、鏡をよく使います。子どもへは、「口のまわりに何かついているよ」「シャツがでているよ」などと、生活のなかでの声かけして思わず笑いあったりします。それも楽しいコミニュケーションのひとつです。
そんな楽しい時間も大切ですが、少し大きくなってくると自分で身だしなみを気にするようになります。そんな時期には、子どもの目線で確認できる鏡があれば、子どもは自分の顔を見たり、変顔をして遊んだりするなかで「口のまわりに何かついている」ことに気づくことができます。自分で気づく事さえできれば、ティッシュぺーパーなどで食後には口を拭くことができます。子どもは、自分できれいにすることができ、「自分でできた!」という達成感につながっていきます。
また「シャツをいれる」などはお尻の部分はなかなかしにくいものですが、後ろから少し手助けして「できたね」を繰り返すうちに、身だしなみを整えるようになるでしょう。親にとっても子どもが自分で身だしなみを整える姿に、子どもの成長を感じる瞬間かもしれません。
気をつけたいのは、鏡は安全なものを選び、壁掛けのものや壁に貼るシートタイプが使いやすく、手軽で安全なものを意識して設置することはとても大切です。
子どもは鏡を使うことで、徐々に自分で身だしなみを整えられるようになっていくことでしょう。
冬の水分補給
寒い冬は、飲み物を口にする機会が減りがちです。大人でも体感温度が低く喉の渇きを感じにくいので、子どもはなおさら大人が注意して水分補給を心がけてあげることが大切になります。
赤ちゃんや子どもの肌はピチピチでみずみずしく、成長するために新陳代謝を繰り返すので水分が多く必要になりますが、子どもは一度にたくさんの水を飲むと体に負担がかかるため、一日の中でこまめに飲むことが理想です。
乳幼児の水分補給は、
- 水分は吸収のよい湯冷ましや麦茶などがおすすめ
- お散歩の前後や遊びの途中も忘れずに
- 嫌がる時は、無理に飲まなくても、大丈夫。時間をおいてあげましょう。
特に、水分補給が必要な状況は、暖房の効いた部屋、カーペットやこたつ、厚着をして外出や車での移動中、外遊びやお風呂の前後の水分補給は大切になります。
子どもは体内に水分が不足すると、汗が出ず体温が上がってしまい冬でも脱水症状を起こしやすいので、こまめな水分補給をしましょう。
参考までに
年齢によっては、飲料水+食事から1日に必要な水分の目安は、
乳児: 約50~120㎖(体重1キロgあたり)
幼児:約120~150㎖(体重1キロgあたり)
学童:約 60~80㎖(体重1キロgあたり)
といわれています。
(参考文献:「水の健康学」/藤田紘一郎)
夜泣きの寝かしつけ
赤ちゃんが泣いて手がつけられないときの対応のひとつの方法として、「抱っこして歩く」を試してみるのはどうでしょう。
たとえば、哺乳類の赤ちゃんは、「輸送反応」といわれる親に運ばれるときにおとなしくなる反応があります。人間の赤ちゃんにも、そのような反応があることがわかっており、部屋の中をわらべうたや童謡をやさしい声で歌いながら周回するようにゆっくり歩きます。その際は、赤ちゃんのおなか・胸・頭まで体にぴったりくっつける丸抱っこが望ましいです。歩く時は、赤ちゃんの頭がぐらつかないようにし、首がすわっていない時期はしっかり後頭部を支えて、体がぴたっとついている感じを大切にしてください。
赤ちゃんが眠って布団に下ろすときは、頭が先に下がってしまうと不安になるので、お尻から慎重に下ろし、胸は最後までつけたまんま背中を下ろしてあげます。体を離すときは、特に慎重に赤ちゃんは手がふわっとならないように両手を優しく胸にあてて「だいじょうぶだよ」「気持ちいいね」と声かけしながら、だんだん離して布団でゆっくり休ませましょう。
親子のふれあいの時間をいつも大切にし、1日を気持ちよく過ごしメリハリをつけてあげると、程よい疲れと満足感で夜の静かな時間には自然と眠りにつながることでしょう。泣き止まないときには、何か理由があるかもしれないので、赤ちゃんに普段と違うところがないか確認することも大切です。
体の成長と、睡眠と覚醒のリズムが整ってくると、次第に眠りが長くなっていくので気長に見守っていきましょう。
ひとりでがんばりすぎないで
「子どもが少しの間も落ち着いてくれない」「反抗的な態度をとるようになった」など、子育てにはいろいろな悩みや心配ごとがつきものです。そこで育児書を読んでみたり、インターネットで調べてみるけれども、情報が氾濫しているためにますます子育てに迷いを感じてしまうことがあるかもしれません。
そのような時に、家族や友人など近くに話せる人がいたり、子育てサークルに参加してみることで話しをじっくり聞いてもらえる機会が得られるでしょう。同じように子育てをがんばっているママ友にもめぐり会え、誰かに話すことや話を聞くことで気分が前向きになったり、育児のちょっとした困りごとや悩みの解消につながります。
子どもには、それぞれの発達の仕方や個性があり家庭環境も違います。自分ひとりで思い悩んだりがんばりすぎないで、周りの人の知恵と力を借りながら子どもにあった子育てを見つけていきましょう。
子どもの成長はそれぞれで「うちの子はうちの子なりの育ち!」と、家族で見守りながら、それでも気になることは専門職に相談してみるのもいいでしょう。
参考までに、育児書は、何かを考えるための育児の目安として使ってみましょう。
参考文献
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保健だより・たけのこたより増刊号冬
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朝日新聞アピタル ほか
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