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子育て情報配信サービス「すこやかネット」 2022年11月号

今月のテーマ

子どものやる気
赤ちゃん返り
子どものけんか
やけどに注意

 

子どものやる気

 

 子どもは本来、やる気のかたまりと言われます。

 しかし何をするにも「わかんなーい」「できない、ママやって!」を連呼し、動作が鈍く、朝出かける時にも追い立てられるように家を出て行く子どもの姿があったりします。

 そんな子どもたちに共通しているのが、やる気のなさ(意欲がない)ことです。これは甘えとは違います。しかし、やる気がない子どもと、レッテルを張るのはNG!です。それよりも、なんでやる気がなくなってしまったのかを振り返る必要があります。

 そのひとつに、周りの大人が何でも手を貸し過ぎたり、また子どものする事口を出し過ぎて子どものやる気を摘んでしまっていませんか。子どもに、失敗させないようについ大人が手助けしてしまったり、何かを決める時に親の考えを一方的に押しつけていると、次第に自分で判断できなくなってしまいがちです。

 またおっとりしている子どもや動作がゆっくりでマイペースな子どもも、やる気がないと見られがちですが、時間がかかってもちゃんとやり終えた時は「できたね!」と認めるようにしたいものです。

 例えば、家庭で子どものできるお手伝いをさせたり、いっしょにおもちゃや部屋の片づけなどをすることで達成感や自信につながり、良い影響やきっかけとなります。

 子どもと話しをしてやれる事を考え、できたらほめてあげることも子どものやる気につながっていくことでしょう。時間と心の余裕を持って、子どものできそうなことや好きなことからはじめましょう。

 

赤ちゃん返り

 

 「もう一人赤ちゃんがいたら?」と思うと、なんだかワクワクするその一方で、上の子どもの反応も気がかりという話をよく耳にします。 

 これまで両親の愛情をひとり占めしていた子どもにとって、下の子どもの登場はなかなか大変な出来事です。両親や周りの大人の注目も、ママのおひざも、すべてが奪われるように感じ、駄々をこねたり、赤ちゃんのような態度をとったりすることが少なくありません。

 なかには親の期待を敏感に察知し、「赤ちゃんかわいい」という子どももいますが、本音は「前みたいにぼくを(私)を見て」と言いたいのです。たいせつなことは、下の子どもが生まれたとしても、可能な限り「上の子ども優先」という気持ちで子育てしましょう。上の子どもがママを求めてきたら、赤ちゃんにも少しの間待ってもらいましょう。

 また赤ちゃんが泣いたら、「いっしょにおむつを替えようね」と手をつないで赤ちゃんの所に行き、おむつの新しい物をもってきてもらうなど、ママといっしょにできることをしてみます。そして、「手伝ってくれてありがとう。助かった。」など、親からのほめ言葉と、小さなお手伝いができた喜びでお兄ちゃん・お姉ちゃんとしての気持ちも育っていくきっかけとなることでしょう。

 そんななかでも実際には、赤ちゃんの世話に手も時間もとられてしまいますが、大原則は“上の子どもを優先”して、赤ちゃん返りは受け入れ、やむえない時はせめて目と言葉だけでも、上の子どもに愛情を注ぎ続けましょう。こうして、きょうだいのいる生活を繰り返すうちに、子どもは徐々に受け入れてくれることでしょう。

 

子どものけんか

 

 仲良く遊んでいると思っていたら、子どもがけんかをしています。

 ふたりの話を聞いてみると、積み木で乗り物を作っている際、Aちゃんは、これをバスだと言い、Bちゃんは電車だといって喧嘩になりました。これは、自己主張のぶつかり合いで、何で喧嘩になったのかを知り、お互いの思いをくみとってあげることが重要になります。一旦その場はおさまって遊びはじめた途端に、今度はおもちゃの取り合いでけんかになりました。

 子どものけんかがはじまると、すぐに「ごめんなさい。」と謝らせる大人がいますが形だけ謝らせても意味がありません。このように、おもちゃの取り合いやお互いのイメージの違いなどから子どものけんかになることが少なくないです。大人が、先に泣かしたり手を出した子どものほうが悪いなどと決めつけるよりも、なぜけんかになったかお互いにわかりあえるようにすることなのです。年齢によっては自分の気持ちを子ども同士で伝えあったり、時には互いの気持ちを補いながら子どもにわかるように代弁することも大切な“大人の役割”です。それぞれが相手の思いに向き合うことで、けんかをしてもあとで仲良く遊ぶことができるのが子どもの世界です。

 いろいろな遊びの経験の中で、子どものけんかも大切なコミニュケーションです。近ごろは自分の気持ちを表現できず、けんかしない子どもが増えてきています。大人が頭ごなしに「喧嘩はしちゃダメ」という先入観を、子どもに与えないようにしたいものです。

 

やけどに注意

 

 やけどは、家庭で起きる身近な事故です。子どもはできなかったことが急にできるようになったりと成長が著しく、親は「届かないだろう!」と思っていても、つかまり立ちが出来るようになってテーブルクロスを引っぱたり、年齢によっては高さを補う物を持ってきて踏み台にし興味あるものを取ろうとして、やけどにつながることが少なくありません。

 例えば、【炊飯器からもくもくとあがる蒸気】は、子どもの好奇心をくすぐるようです。

 〇「あれはなんだろう?」「きれいだな」と思って、つい手をのばしてしまいます。炊飯器の蒸気はとても熱いので、万一に備えて、子どもの目にふれない・手の届かない場所を定位置にしましょう。

 〇食事の際、おみそ汁などの熱い物はあらかじめ適温に冷ましてから、子どもに配膳するようにしましょう。

 〇暖房機器も安全な空調のものを選び、あわせてよく使われるような加湿器も子どもの興味を引きつけます。近寄らないように囲いをしたり、子どもの手の届かない所に置く工夫をしましょう。

 〇コンセントも指や玩具をつっこんだりすると感電の危険があります。子どもが触れないようにカバーをしたり、家具で目隠しするなどの対策をしましょう。

 

 もしもやけどした場合は、とにかく冷やすことが大切です。水道水などの清潔な水で冷やします。その時、直接水道水を患部にかけるのではなく、洗面器などに水をためながら冷やすことで患部へのダメージを軽減します。
 また服を着ている場合は脱がさずに、服の上から冷やします。広範囲のやけどの場合は、直ちに病院で診てもらいましょう。

 いま一度、子どもの目線の高さになって安全であるか家の中を点検したり、普段から「やけど」について話しておくこともよいでしょう。

 

参考文献

  • 0歳~5歳児行動の意味とその行動

  • 祖父母手帳 ほか

※聞いてみたいテーマがあればコメント欄にお寄せください。

 

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