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子育て情報配信サービス「すこやかネット」 2025年4月号

今月のテーマ

やりとりから生まれる親子関係
こどもの吃音
おもちゃの取りあい
こどものがまん

 

 

やりとりから生まれる親子関係

 

10カ月を過ぎたころから、赤ちゃんがボールや玩具を手にしている時に、大人が「ちょうだい」といって手を差し出すと、じっと大人の顔を見た後で、持っているものを大人に手渡してくれるようになります。この頃から自分でしたい気持ちが高まります。

その時に大人が「どうも」「ありがとう」と言葉を添えて受け取ると、ニコッと笑顔になり、今度は大人が「どうぞ」の言葉を添えて受け取った玩具を差し出すと、赤ちゃんはその玩具を受け取ってくれるようになります。

「ちょうだい」「どうぞ」「ありがとう」の言葉を添えて、やり取りを楽しみましょう。何気ない大人とのやり取りが、赤ちゃんにとって、人と物を通して気持ちを交流する楽しさを知ることにつながるでしょう。

また、赤ちゃんは、食事の場面でも、親の口に“どうぞ”と食べ物を入れてくれたり、自分から相手に関わっていく姿が見られるようになります。他の遊びの場面でも、親がハイハイで赤ちゃんを「待て待て~」と追いかけると、追いかけてもらうのを期待して赤ちゃんが振り返ったり、自分から人との関わりを求めるようになります。赤ちゃんの気持ちや“遊ぼう”のサインを感じて、赤ちゃんの気持ちに寄り添った関わりを楽しみましょう。

 

こどもの吃音

 

 

2~4歳の子どもは頭の中に言いたいことがいっぱいあるのに、うまく言葉にして表現できないために、言葉がつっかえたり、同じことを何度も言ったりすることがあります。これは、言葉の発達から見ると、ありがちなステップなのですが、『あれ?どもるなぁ』『言葉がすらすら出ないなぁ』と悩む親もいます。

焦った親は、『早く治さなければ』と考え、「もっとゆっくり話してごらん」「もう1回言い直して」と話す練習を始めるかもしれません。子どもは、それまで自分の話し方がおかしいと思ってもみなかったのに、注意をされる事で、自分の話し方が間違っているんだと意識してしまいます。それが結果的に、話すことを苦手にさせてしまうことがあります。

子どもが話すことは楽しい、コミュニケーションは楽しいと感じる経験を積み重ねることが大事です。そして子どもの話にうなずいたり「そうなのね」と、ゆったりとした気持ちで受け止めてあげることで、子どもは安心して話すことが楽しくなるでしょう。親とのコミュニケーションの時間はだれに邪魔されない、大切な時間としたいものです。そうすることで、気持ちを言葉で表現できるでしょう。

 

おもちゃの取りあい

 

 

子どもは、友だちが楽しそうに遊んでいるところを見ると、その楽しさに共感して自分も同じ事をやりたい、同じものが欲しい、同じ体験がしたいという気持ちがわき、おもちゃの取りあいになることがあります。

子どもは、このような思いのなかで話しがまだうまく出来ずにおもちゃの取りあいになることがありますが、親(大人)から見ると、困った行動に見えてしまうことも少なくありません。

まずは、仲裁するよりも子どもの思いを尊重しつつ、親が言葉にしてあげることが大切です。「これが欲しかったんだね」と、子どもの気持ちにより添ってみましょう。また、「大事なものだから、貸したくなかったみたいね。あとで貸してね」と声をかけることで、子どもは自分の気持ちをわかってもらえたと感じて、気持ちが落ち着いていきます。そして、変わりになるおもちゃを準備して、一緒にあそんでみましょう。

まだ自分の気持ちを表現できない子どもにとって、コミニュケーションのきっかけとなり、その都度丁寧に子どもの気持ちを代弁しながらフォローしてあげましょう

 

こどものがまん

 

 

こどものがまんは良い悪いではなく、がまんせざるをえない状況が日常生活では沢山あります。こどもはどんなことに「がまん」しているのでしょうか。

例えば、

・朝、まだ寝ていたいのに親の出かける時間にあわせておこされた

・お気に入りの洋服をきたかったのに、乾いていなくて着ることができなかった

・歯みがきは、自分でやってみたかったのにさせてもらえなかった

・野菜は嫌いだけど、食べてごらんと言われた

・おなかが空いているのに、親の残業で夕ごはんが遅かった

・外で遊びたかったけど、雨が降っていて遊べなかった

・いっしょに公園で遊びたかったのに、親に「ちょっと待って。今は無理よ」と言われた…など、親が思ってもみないようなことをこどもは「がまん」しているのかもしれません。

そのようなこどもの「がまん」に気づくことは、「まだねむたかったね」「あの服を着たかったのね」と、こどもの気持ちにより添った言葉かけができるでしょう。

親は「がまんしてたんだね。ありがとう。」と気持ちを伝えることで、こどもは自分の気持ちに気づいてくれているとわかれば安心でき、次の行動をしていくことができることでしょう。

 

※聞いてみたいテーマがあればコメント欄にお寄せください。

 

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