今月のテーマ
・子どもとの約束
・指しゃぶり
・子どものかみつき
・ほめて伸ばす
子どもとの約束
子どもとの約束は、どのようにして決めていますか。
いくら約束を決めたからといっても、まずは子どもが約束を理解していないと守ることはできないでしょう。大切なことは、子どもが困った時、親が困った時に穏やかに親子で話をしていくことです。子どもにとってわかりやすい言葉で話し、親と子どもといっしょに約束(ルール)を決めていくことです。そうすることで、子どもはそれを守ろうとするでしょう。そして、子どもが約束を守れた時には、褒めてあげましょう。約束が守れていない時には、親が「心配していること」を子どもに伝えましょう。
また、親が子どもと約束したことが守れそうにないとき、「今度の日曜日、動物園に行こうね」と約束してけれど親の都合で行けなくなった時には、子どもにきちんと理由を説明しましょう。その約束の代わりとしてのいくつかの提案をしてみます。
例えば、少しだけでも近場に出かける事や、動物園に行く予定をあらたに計画するなど、子どもが選べるようにしてみましょう。子どもが自分で考えて選ぶことで、気持ちを整理することにもつながっていくでしょう。親の約束に対しての向き合い方は、子どもにも伝わって約束の理解につながる事でしょう。
もちろん、約束通りにできないこともありますが、あくまで親も子どもも経験と考え、急がずに繰り返し教えたり、その度に子どもといっしょに話しをしていくことが大切です。
子どもとの約束は、やがて子どもが責任を持って行動する力を育んでいくことにつながっていきます。
指しゃぶり
赤ちゃんにとって指しゃぶりは、自分の意志で手が動くようになってからの楽しい遊びのひとつで、赤ちゃんの成長過程において、とても自然な行動なのです。
自分の指を発見して口に入れてみて、その正体を確かめようとしているのです。
好奇心がめばえ、その後寝返りやハイハイが出来るようになるころから手持ちぶさたな時に指しゃぶりがめだちますが、指をしゃぶることで安心感を得ているのでしょう。
指しゃぶりは、生理的に口周りの筋肉を動かす行動でもあります。食べ物を飲み込む嚥下(えんげ)過程の最初の作業にあたります。口の中の空間で舌と唇・頬を協調させて食べ物を喉に送り込む高度な筋肉運動です。
指しゃぶりは、ある程度の時期までは成長に必要なプロセスと言えます。自分で物を掴めるようになり、一人で歩くことができるようになっていろいろな遊びを覚えていく中で、指しゃぶりは自然としなくなることが多いです。
無理に止めさせる必要はありませんが、歯並びへの影響が心配な方は指先を使ったブロック遊びや読み聞かせの絵本など、子どもの好きな遊びをいっしょに楽しんでみましょう。
誰にでも癖があるように、「指しゃぶりが癖」と考え、無理強いせずに焦らずゆっくり、指しゃぶりを卒業できるようにより添いましょう。
また歯並びなど気になることは、保健師や専門家に相談してみましょう。
子どものかみつき
子どもの育ちの段階で、「自分で~したい」という自分の思いが育ってきます。また友だちへの関心もふくらみ、いっしょに遊びたい気持ちも育ってくる時期があります。友だちと遊びたいけれど、まだ言葉で相手にうまく伝えられず、思いあまって、噛んでしまったりします。
やがて、「いっしょにあそぼう」「入れて」「いいよ」「いや」等と、お互い気持ちが言葉で言えるようになると手を出したり、かみつくことも少しずつなくなっていくでしょう。
噛みつきがみられると、親はわが子に対して、「わがままになってしまったのかな」「なんでかみつくの」と困ってしまうこともありがちですが、自分の思いや感情が芽ばえているという証なのです。どんな思いや願いを表現しようとしているのか、子どもの思いを理解することが対応を考える出発点となります。うれしかったことや悔しい思い、さまざまな行動や感情に共感し、その時の思いを受けとめてみましょう。
また、子どもがまだ十分に言葉に表現できない思いを親が言葉にし、子ども同士のやりとりの仲立ちとなることも大切です。親は子どもの好きな遊びや場所を見つけ、遊びの楽しさを一緒に共感していきましょう。
ほめて伸ばす
子どもの自主性を伸ばすには、『見守ること』・『認めること』が大切です。“頑張っている姿を見ているよ”“(出来るように)工夫しているね”“よく考えたね”と『頑張りを知っている』いうメッセージを子どもに伝えることを心がけましょう。
また、親が子どもの取り組んでいる頑張りを見守り、認め、頑張った瞬間に声をかけ、少しでもできるようになったことを一緒に喜ぶと良いでしょう。子どもは“親はいつも自分を見てくれている”と実感でき、自己肯定感が高まります。ほめることは大切ですが、ほめなくてもよいことを大げさに言うほめ過ぎは、子どもが褒められるからする、ほめられて当然と思いがちになるかもしれません。
さらに、『親が子どもの良い面に気づき、具体的に知らせる』ことを心がけましょう。子どもは自分の長所や特性に自分では気づかないかもしれません。「○○は優しいね」「友だちに玩具を貸してあげたの、すごいね」「笑顔がいいね」と、性格面や行動、感性など、分かりやすく声をかけましょう。
子どもに言葉で伝えると、子どもは自分の良い面に気づき、意識するようになり、ますます成長していくでしょう。子どもの良い面を言葉にして伝えていくようにしましょう。
※聞いてみたいテーマがあればコメント欄にお寄せください。