今月のテーマ
・ほめ方しかり方
・幼児の食事
・子どもと外遊び
・自分らしく子育て
ほめ方しかり方
子どもの行動は、慎重な子ども、おとなしい子ども、活発な子どもなど、その子どもによってさまざまです。性格によって、行動の仕方は変わります。また、親の気を引こうとわざといたずらをしたり、危ないことをすることもあります。
声かけの仕方のポイントは、「ダメ」ばかり言わないで済むようにあらかじめ危険なものを片付けたり、子どもの手の届かないところにおいたりと安全な環境作りをして、危険でけがをしそうな時などは、「ダメ」と伝えます。その際は、子どものわかることばで、「熱いから(アチチ)だからダメだよ」「ケガ(イタイイタイ)するからダメだよ」など、簡単な説明をしましょう。子どもは少しずつ理解していくため、根気よく繰り返し伝えていきましょう。
またほめ方のポイントは、「うれしい」「楽しい」を共有することです。「ご飯をたくさん食べたね」「笑顔でうれしいね」「この絵本楽しいね」等、日々の感動を子どもと共有しましょう。
子どもは、自分の行動で親が喜ぶことで「認められた」と感じ、笑顔が増えます。子どもの些細な事でも喜び、ほめられる・認められる経験は親子の絆を深め子どもの行動にいい影響を与え、子どもの自信となっていきます。その時に、「次は〇〇をしてみようね」「○○ができるといいね」などと次の活動を伝え、子どもを応援していきましょう。
幼児の食事
子どもの食事は個人差はありますが、1歳半ころを過ぎる頃になると離乳食を卒業し、徐々に大人の食事に近づけていきます。奥歯やあごの発達状態によって様子を見ながら、3歳くらいまでは、食事の内容を大人用に近い薄味で幼児食を進めていきましょう。
子どもの将来の健康的な食生活のために、1日3食を食べる習慣を身につけることはもちろん、いろいろな味や食材を取り入れるようにします。調味料の幅は徐々に広げてもいいのですが、味付けはだしをしっかりとって調理することで食材の風味や味を損なわないうえに、うす味で食べることにつながります。
食材のなかでも、生卵、刺身などは免疫が十分についてなく、また乳幼児期は消化機能が未発達なため、たんぱく質をうまく分解することができず、体から追い出そうとさまざまな症状で反応してアレルギーとして出てしまうこともあり、食材を工夫をしながら少量から始めてみましょう。
また、子どもはまだ1回の食事で多くの量を食べる事ができません。子どもの運動量は増えてきて、エネルギーが必要になり不足している栄養を補うために食事と食事の間におやつがあります。おやつは食事との間隔が2~3時間あくことや、おやつのおかわりはさせないことで食事に影響されない量が良いでしょう。午前10時、午後3時ごろを目安に食べさせ、おやつといってもお菓子だけではなく、おにぎり・パン・蒸かし芋など炭水化物をメインにし、野菜や果物、牛乳をそえるようにします。おやつは第4の食事と考え、栄養バランスを考慮しましょう。
子どもは成長に伴い、奥歯が生えてくるので、繊維の多い野菜や肉類も奥歯ですりつぶしてたべることができます。色々な形状や食感のものを食べることで、味覚の幅やゆたかな食生活が広げていきましょう。
子どもと外遊び
成長とともに子どもだけで外で遊び、「ただいま~」と帰ってくる環境は理想ですが、今はなかなかそういう場所がないなど難しい現状です。
けれど外で遊ぶ面白さを身につけるチャンスを失ってしまうと、どこで誰とどんな遊びをしたらよいか迷ってしまいます。出来るだけ意識して、小さい時から外でからだを使って遊ばせましょう。
例えば、きょうだい喧嘩をよくする子どもを外へ連れて行くと意外と喧嘩をしないのは、
外は“あれ、おもしろそう、登ってみたい、あそこから飛び降りられるかな、あの下に
もぐれるかな?など、子どもにとって試してみたい、触ってみたいという刺激にあふれているからです。また、イスがあれば少し大きくなると座るだけでなく立ち上がったりして玩具にするのが子どもです。その想像力を使って、外にあるもののすべてを使って自分たちに面白い道具にしようと見ているわけで、外は子どもが工夫できる、魅力的な素材にあふれています。これこそが、人間の大切な能力を作っているのでしょう。あれをしたらダメ、これをしたらダメと言って止めることばかりしてしまうと、イスはイスとしか見れなくなり、自由奔放な発想ができなくなります。
鬼ごっこなど外で遊ぶ事で冒険心を満足させ、友達同士とじゃれ合い体でふれあうことで身体も育ち、社会性も学びます。
もし、近所に同じくらいの子どもや園などで友だちができたら、まず親同志がおしゃべりをして気軽に誘い合い、遊ぶきっかけをつくりましょう。
そうすることで、だんだん子どもたちは行動的になり繋がりを持って外遊びも増えていくのではないでしょうか。
自分らしく子育て
親というのはなかなか認めてもらえない立場で、子育てするなかで上手くいっても当たり前、うまくいかなければ自分のせいかなと、親自身も思いがちです。
例えば、子どもから「おなかがすいた」と言われたら、「よし、おいしい物をつくるぞ」とパワフルな気分になることもあれば、焦りやイライラ感が出たり、場合によっては子どもがお腹がすく時間だったのについうっかりしていたと、自分を責める、という事もあるかもしれません。
また、家族の気持ちのメンテナンスをしたり、日常生活のケアをしたりといったことが親の役割の中心を占めることは負担がとても大きいことですから、親は自分で自分に声かけをすることも大切です。
もしも失敗して自分を責めてしまったら、「まあ、こういう事もあるさ、次は気をつけよう」、自分に自信がなくなったら、「私は私」「ナンバーワンじゃないけどオンリーワン」「これまで何とかやってきた。きっとできる」と思ったり、どうしてこんなことやらないといけないのと感じたら、「これをやれるのは私しかいない」「やりたくない時もあるさ。ひと休み、ひと休み」「ちょっと頑張りすぎたかな。周りにヘルプをいってみよう」など、その時々にふさわしい言葉で、気持ちのメンテナンスをお勧めします。
自分なりの言葉かけを自分自身にして気持ちを切り換えながら、自分らしく子育てを楽しむゆとりを持ちたいものです。
参考文献
- 最新改訂版 らくらくあんしん 育児
- 子育てにとても大切な27のヒント クレヨンしんちゃん親子学
- 情報紙増刊号
※聞いてみたいテーマがあればコメント欄にお寄せください。