今月のテーマ
・子どもの指さし
・地域で子育て
・好奇心のめばえ
・お風呂でスキンシップ
子どもの指さし
子どもは10か月くらいから1歳頃にかけて、発見の喜びや驚き、疑問に感じることを、大好きな親に伝えようと盛んに指示するようになります。
さらに自分の欲しいものがあると、指さしと同時に「あっあっ」と声を出して大人の注意をひこうとします。人差し指をコミニュケーションの道具として使うようになってきたのです。そうなってくると、言語が出てくるようになりますが、言葉の育ちは個人差が一番大きいので、まずはほかの子どもと比べないことが大切です。2歳ごろまでに生活の中で使う言葉のような声が出てくれば、ほとんど心配はありません。
言葉が出るか出ないよりも、言葉を聞いて理解し行動がとれているかが重要です。「お散歩に行こうね」といえば靴を履きに行ったり、「歯みがきしようね」と言えば、洗面所に行くなど、言葉と言動が結びついているかどうか日頃の様子を観察しましょう。
またまねっこする力も大切です。大人の行った言葉を楽しんでくり返すようなら、人への興味や関心も育っている証拠です。はっきりした言葉で言えなくても、何らかの声を出してやりとりが成立するようならコミュニケーション力も育っています。
子どもが「ワンワン」と一語文で話したら、一語でいい表せない隠れた言葉を代弁し、その子どもが伝えたいと思っている気持ちを丁寧に言葉にしましょう。
やがて子どもはその言葉を聞いて二語文、三語文が言えるようになって、親子のお話も楽しくなり互いの絆も深まることでしょう。
地域で子育て
子育ては喜びや楽しさの反面、24時間365日笑顔で対応できる日ばかりでないこともあります。子どもからちょっと離れたいという気持ちがどこからかわいてくることもあり、そうした自身の感情に罪悪感を抱き落ち込んだりすると少なくありません。
近ごろは、母親が育児にかかりっきりになる「ワンオペ育児」という言葉を耳にすることがありますが、なかなかひとりの力では限界を感じることがあります。そういう時は、身近な人に話しを聞いてもらいましょう。子育てしていくなかで、母親は「トイレにいくのもままならない」など、同じ状況に身を置いた人、そうでない人も思わずうなずいて共感してもらえたり、わずかでも自分の心を解放する時間を見い出すことを心がけてみましょう。
そして身近な家族にも応援してもらい、好きなお茶を飲んだり美容院へ行くなど子育てとは違う何か楽しみをもつことも大切です。また地域の子育てサークルに参加してみましょう。同じように子育てをがんばっているママ友にもめぐり会え、誰かに話すことや話を聞くことで気分が前向きになったり、育児のちょっとした困りごとや悩みの軽減につながります。
子育ては、完璧を目指さない 、家族や周囲に協力を求める 、子育ての悩みを相談できる友人を作る 、役割分担する 、息抜きをするなど、自分ひとりで思い悩んだりがんばりすぎないで、身近な地域の人の知恵と力を借りながら楽しい子育てをみつけましょう。
好奇心のめばえ
赤ちゃんは、生まれて1か月を過ぎた頃から目が合いはじめ、興味を持って大人の顔をじっと見るようになります。首がすわりはじめたころ頃にうつ伏せにすると、頭を持ち上げていられるようになり、仰向けとは違う景色を楽しめます。
3か月を過ぎた頃には首がしっかりしてきて、手足を自分の意志で動かせるようになります。
また目の前の物に触れてみたい」という気持ちから、寝返りやハイハイへとつながっていきます。そして触れたものは手だけでなく口での感触も楽しみます。
こうして身体が成長するに伴い、興味をもった物に手を伸ばす、たたく、口で舐める、物を引っぱり出す、歩きまわるなど、全身を使った行動ができるようになります。子どもにとって、全身を使った行動すべてが遊びです。好奇心の芽生えは、知的発達の原動力と言える大切な育ちのひとつです。
遊ぶことで、「なんだろう」「やってみたい!」「やりたい」という好奇心がめばえ、また遊びのなかで「できた」という満足感も経験していきます。
子どもは遊びを通して、体の育ちとともに心も育っていることを大切にしていきましょう。
お風呂でスキンシップ
子どもと一緒にお風呂に入るとき、どんなことを心がけていますか。
いっしょにお風呂に入ると、おもしろい言葉や子どものその日の出来事や成長を知ることができます。
例えば、
・お風呂は話しやすい。
親子が一対一で向きあえる空間は、今日一日の出来事、明日の予定などをリラックスして話会うことができます。
・ふれあいは愛着を深める
子どもの体を洗うことや湯舟でいっしょにお風呂遊びを楽しむことは、親子のふれあいの時間となります。直接、子どもにふれることが安心感や愛着を深めることにつながります。
・遊びの経験は学びの直結する
遊び感覚で、シャンプーをしっかり泡立て子どもの髪を角に見立て鏡をみる美容院ごっこでは大喜びします。お風呂での体の洗いかたや遊びをいっしょにすることで、「子どものできる」ことを伸ばします。また言葉によるコミニュケーションがまだまだ不十分な時期、子どもとのコミニュケーションは体にふれあうことで可能になります。子どもの体に触れ、ぬくもりを感じ体全体や表情を見ながら湯船につかり数え歌やお魚ごっこ、タオル風船作りなど、楽しいながらも湯あたりしない程度に遊んでみましょう。
親子でお風呂でスキンシップはゆたかな心を育むひとつになります。子どもといっしょに入浴できるのも限られた短い間だけですが、その貴重な時間を大切に過ごしてみましょう。
参考文献
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0歳児から5歳時児行動の意味とその対応
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子育て「これってほんと?」答えます
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厚生労働省HP 他
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