今月のテーマ
・病気のサインに気づこう
・あそびとおけいこごと
・幼児期の食事
・子どもの質問
病気のサインに気づこう
子どもがかかりやすい病気で最も多いのが感染症です。赤ちゃんは、お母さんから免疫(病原体と闘う力)をもらいます。そのため、生後6か月くらいまでは比較的病気にかかりにくいと言われています。生後6か月を過ぎるころになると、免疫の効力がしだいに薄れ、外出の機会も多くなると風邪などの感染症にかかりやすくなります。
個人差はありますが3歳までは頻繁に風邪をひきやすく、幼いころは体力もなく、疲れたり、興奮しただけでも熱が出ることもあり、毎月熱をだすようなことも少なくありません。
大人とくらべて、感染症にかかりやすく脱水をおこしやすいという特徴があり、いつもと違うサインにはできるだけ早く気づいて対応することが大切です。
しかし、親の判断だけでは、時に病気が見過ごされてしまうこともあり、「元気がないな」「顔色がわるいな」「食欲がなく、水分もとれていない」「おしっこがでていない」と思ったら、子どもは病気の進み方が早いのですぐに受診しましょう。こうした特徴を知っておけば、少しだけ落ち着いて対処できるようになるでしょう。
また多くの感染症は、周囲の人に病気をうつしてしまいますのでワクチンで防げる病気は予防接種をして、周りの人にも配慮が必要です。
※幼稚園や保育園に通い始めた頃は体調も崩しやすくなりますので、子どもの体調を十分に観察してあげましょう。
また、ある程度病状がよくなっても、まだ感染力があればほかの子どもにうつしてしまうことがありので、お医者さんに確認してから登園しましょう。
あそびとおけいこごと
子どものおけいこごとは「みんながやっている」とか「3歳になってからでは遅い」などと聞く事がありますが、あせる必要はありません。
子どもはあそびからいろいろなことに気づき、また経験を繰り返すことで学んでいきます。
例えば、ままごと遊びでは葉っぱの数をかぞえてお皿にのせてみたり、お散歩に行って見つけたどんぐりをかぞえて数字を覚えるきっかけになったり、家族で食事の準備や片付けでは段取りを身につけていくこともあります。毎日の食事の際には、背筋をのばして食事をすることで自然と体幹のちからがついていきます。
子どもにおけいこも体験のひとつすることもありますが、まずは身のまわりのことなど自分でできるようになった時期が望ましいでしょう。また話しがわかる年齢なら、子どもの興味あることを話し合ってみてください。
子どもにおけいこごとをさせるいちばんの目的は、楽しんでやれることです。無理をしないようにしましょう。はじめるにあたっては、指導者や教室の指導方針をよく確かめ、はじめる前には見学をして納得したうえで慎重に検討しましょう。
幼児期の食事
幼児期は、食べる意欲を大切にしながら「食」の体験を広げていく時期です。
離乳食をたくさん食べていた赤ちゃんが、1歳を過ぎたころから好き嫌いや小食、むら食い、食に関する悩みも多くなってくるころですが、その理由を考えてみましょう。
例えば、赤ちゃんは母乳やミルクに近い味の食品は好み、「酸味」「苦味」は本能的に苦手な味なので、ごく少量ずつ味見からはじめ、無理なく少しずつ味覚をひろげるようにしましょう。
また食べ物の固さ・大きさ・形態が子どもの発達にあっていないこともあり、パサパサする食べ物は飲み込みにくいことが少なくありませんが、やわらかすぎると噛む必要がなく丸飲みの習慣がつく場合もあるので気をつけましょう。
食事と食事の間隔をあけ、食べきれる量を盛り付け、1回の食事には長い時間をかけすぎないようにあそび食べなどが見られたら切り上げ、次の食事までになるべくおなかをすかせることです。天気のよい日はたっぷり外で遊ばせ、午前中は体を動かし生活にメリハリをつけましょう。
おやつも「もっともっと」と欲しがるとつい与えすぎて、お腹がいっぱいになってしまいがちですが、その際には、食事の内容に代わるもの(おにぎり、果物、芋類)を準備するといいでしょう。
幼児期に大事なのは、食事が楽しいと思える環境作り、規則正しい生活リズム作りです。これからの人生の食習慣の基礎となる時期でもあるため、子どもの食べやすい薄い味付けにし、なるべく1日1回は家族そろって食事をする習慣をつけ、テレビをつけずに親子の会話と食事を楽しんでみましょう。
まずは楽しく食べられる環境を整え、少しずつ食品の数を増やしておいしく食べれる工夫をしていくことが大切です。
子どもの質問
子どもはよく「これ、なあに?」と聞いてくることがあります。
身のまわりのものに関心が向き好奇心旺盛な子どもは、大人が気に留めないことに質問をしてくることがあり、そのときはできるだけ簡潔に答えてあげましょう。
お母さんが家事をしている時や、子どもと道を歩いているときに目についたものについて、連発するかのように次々と「これ、なあに?」と聞いてきます。たいていの場合、くわしく教えなくても聞いてもらえたことで満足することもありますが、さらに「なぜ?どうして?」を連発するようになります。
たとえば、「どうして、お空は青いの?」「なぜ、お花に水をかけるの?」など、大人に次々と聞いてきます。その時は、「お空は、お天気がいい日は青いのよ」「お花ものどがかわくのよ」等、子どもの理解できる言葉でこたえましょう。
忙しいからといってごまかしたり、「また、あとで」「へんなことを聞かないの」と言ってしまうと、かえってへんなこだわりを与えたり、子どもは質問すること自体がいけないことだと思ってしまいかねません。
大切なことは、子どもの発見や観察力をきちんと認めて、「よく気がついたね」「そうだね」「ふしぎだね」などの言葉をかけてあげましょう。幼いながらも芽生えたまっすぐな質問は、親子で一緒に考えたり、お話する楽しい時間になることでしょう。
また成長していくなかで、子どもの質問に対して「それは、どうしてだと思う?」と反対に子どもに聞くことで、自分で考えたり調べたりするきっかけとなります。
この成長の機会を、大切にしていきましょう。
参考文献
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初めての育児
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初めての育児12カ月
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3歳までのしつけ
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日本教育新聞HP
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保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)厚生労働省 他
※聞いてみたいテーマがあればコメント欄にお寄せください。