人、未来、ここから始まる。

認定こども園クオラキッズ

子育て情報配信サービス「すこやかネット」 2021年8月号

今月のテーマ

状熱中症の予防と対応
成長と感動体験
子どもの日焼けの対応
子どものサイン見えてますか

 

熱中症の予防と対応

https://www.qoler.jp/kids/wp-content/uploads/2021/07/202108_01.mp3

 

 熱中症を引き起こす原因には、環境・体・行動にそれぞれの条件があります。気温や湿度が高く、風が弱い・陽ざしや照り返しが強い・急に暑くなった車内、締め切った屋内などがあります。環境を整えることは、とても重要です。水分補給をしていない・慣れない運動や屋外での長時間の遊び等、体調不良やかぜをひいいている・寝不足や疲れ・持病がある乳幼児は、特に気をつけましょう。

 予防としては、顔色や汗の観察です。子どもの顔が赤く、ひどく汗をかいている場合は、深部体温がかなり上昇していますので、見逃さないように注意が必要です。子どもは遊びに夢中で、喉の渇きを忘れている場合がありますので、時間を見測ってしっかり水分を摂っていきましょう。
 また生活リズムを整え健康管理につとめ、適度に外遊びをすることで暑さを徐々に経験していきます。その際は、できるだけ日陰や午前を選ぶようにし、衣服も重ね着や化繊素材の服は避け吸湿性や通気性のよいもの着用し、帽子も時々とって頭や顔の汗をふき、すっきりさせましょう(外出前に、余裕があれば*暑さ指数チェック*など、屋外の情報を確認するのもひとつの方法です)。

 熱中症を疑う症状があり、急に黙ってしまい名前を呼んでも返事が返ってこない・吐いてしまったなどの場合は、すぐに救急車を要請しましょう。子どもの症状は、急に悪くなるので心配です。また、顔が赤い・ひどい汗などの症状の場合は、

  • 涼しい部屋に移動し、体を冷やす
  • 首、両脇の下、足の付け根を保冷剤等で冷やす。濡れタオルを体にあて風を送るもある
  • 水分補給で体内から冷やし、一緒に塩分も取れるとよい
  • あれば経口補水液等、なければみそ汁など身近にあるもので工夫する  などです。

 子どもの症状をいち早くキャッチして涼しい場所で水分補給と身体を冷やし、症状に応じて早めに医療機関を受診しましょう。

 

参考までに

*暑さ指数チェック*:環境省の熱中症予防情報サイトで検索ができます。

 

成長と感動体験

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子どもが成長するエネルギーは、感動体験です。

「やった。ぼく(わたし)、できたよ。すごいでしょう!」というように感動した体験のなかで、子どもはまた一歩成長します。幼児期の感動体験は、その後の性格の豊かさにまで影響することもあります。子ども時代にたくさんの感動体験をした子どもは、相手の感情がわかる人に育ちます。それはうれしい体験だけでなく、くやしい体験・悲しい体験も必要です。「かけっこでまけてくやしいな!」という体験も、または「あの子に勝った!」と勝ち誇った体験もあっていいのです。悲しみも喜びも、感動なのです。

しかし、子どもの感動体験の大部分は、どちらかといえば快い、喜びの体験が良いと思います。これが、「生きる力」の基本になるのですから。

例えば、水遊びの気持ちよさや、庭や公園できれいな花やちょうちょを見つけた。家族と花火をして楽しかった。お友だちに大好きなおもちゃを貸してもらったなど。小さな喜び、感動するということが大切なのです。

 感動もないまま、「これやりなさい。あれやりなさい。」と与えられ、機械的な育ちだったとしたら、その子どもはどうでしょう。生きている喜び・感動を感じられないまま、大人になってしまうかもしれません。日々の生活や遊びにおいて、子どもが本来もっている成長していくちからと感動する場面を大切にしていきましょう。

 

子どもの日焼けの対応

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 日焼けした子どもの肌には健康的なイメージがありますが、肌への影響を考えると日焼けをしすぎないことが大切です。

 レジャーやショッピングなどシーンにあわせた予防は、海なら長袖をはおる、戸外では帽子をかぶることが大切です。また日焼け止めを使用していて汗をかいたときは、こまめに塗りなおすなどし、きちんと日焼け対策をしていくことでヒリヒリとした痛みや赤みから子どもを守ることができます。

 もし日焼けしてしまったら、早めに対処してあげましょう。

 日焼けは、「日光皮膚炎」と呼ばれ、やけどと同様に早めの処置が必要です。患部の冷却はもちろん、しっかりと保湿ケアすることが重要です。日焼けは全身や上半身のみなど、広範囲におよぶケースがほとんどのため、冷たいシャワーをあびる方法も効率が良いでしょう。
 その際は、シャワーの水の勢いは弱めにして肌にやさしくかけるようにしてください。患部に負担なくやさしく冷やす方法がおすすめですが、長時間は流水にさらせない部位(顔など)の日焼けには、冷たい水でぬらしたタオルをあてます。こまめにタオルを濡らして繰り返しあて続けることで、肌をひやすことができます。
 保湿剤を塗る時も、子どもの肌をこすらないように注意をして、肌の数か所に点々と保湿剤を置きやさしくのばすように塗りましょう。

 近年は、子どもの肌にやさしい保湿アイテムが多く販売されています。日焼け止めも保湿アイテムも、子どもの肌にあうものを選んで日焼けの予防とケアをしていきましょう。

 

子どものサイン見えていますか

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 子どもは成長するにつれ、人間関係においてさまざまな経験を積み重ねていきます。

 友だちと仲よく遊ぶ時もあれば、時にはいろいろな悩みや苦しみにぶつかり、特に大きくなってくると無口になったり暴言を吐いたり、体調を崩すなどの子どもがサインを出してくることもあるでしょう。小さい頃から、どのような時にも家族に共感してもらったり受け止めてもらえると親子の強い絆となり、子どもは安心して自分から話せたり、またはサインをだすことができます。

 子どものサインを感じたら、そばに行ってさりげないかかわりをしてみましょう。その時はたくさんの言葉よりも、まずは子どもの横に座っているだけでもよいとも言われています。自分のかたわらに、親が寄り添ってくれるだけでも子どもは安心するようです。

 子どもがサインを出せたことを前向きにとらえて、受け入れることが問題解決のきっかけになるのではないでしょうか。また気になるサインそのものだけを追求せず、順調なことであれば笑顔で接し、悩みや苦しみに対しては思いに共感した表情で目を合わせて、ゆっくりと子どもと向きあうのがよいでしょう。

 わずかな変化やサインに気付けるよう、幼い頃から生活のかかわりのなかで子どもの声に耳を傾け、表情をよく見ていきたいものです。

 

参考文献

  • 月刊保育とカリキュラム

  • 子育て安心ネット

  • 幼い子のくらしとこころ 

  • 環境省・熱中症予防サイト  ほか

※聞いてみたいテーマがあればコメント欄にお寄せください。

 

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