今月のテーマ
・はじめての集団生活
・大人が驚く行動をする子ども
・親として大切なこと
・子どもの心が安定する音楽
はじめての集団生活
春は希望や期待に心をはずませ、新しい環境や生活がスタートする季節です。
家庭からはじめて集団生活に入る子どもが、戸惑うことは無理もないことだと思います。
これまでに集団生活の経験がなく緊張もあり、子どもがどうしていいかわからなくなることがあります。親にとっても子どもがその場に座り込んだり、また泣き出してしまうと困ってしまいます。
集団に入るのを嫌がるときは無理強いをせず、まずは親がそばについて一緒に少し離れたところから、みんながどんな活動をしているか見るだけにします。そのうち興味が出てきたら、「一緒にやってみようか」と誘ってみましょう。
基本的に、子どもにとって安心・安全・信頼が必要だと思います。
そのためには、
1.生活リズムを整え、家族が落ちついて生活出来るようにする
2.子どもの話しに耳を傾けて聞き、ありのままの姿を受け止める
3.失敗を責めない
4.必要以上に手を出さず、見守ることも大事
5.ほめる、励ます
また家庭ですぐ取り組みやすいお手伝いの機会をつくることで、その自信から集団生活にもつながりやすくなります。
大切なことは無理強いをせず、子どものペースを尊重していくことです。
そして、子どもの成長している今の姿をとらえ、その子なりの成長に家族でより添っていきましょう。
大人が驚く行動をする子ども
大人は、子どもの行動を見て時に、悪い行動と誤解しがちですが、
子どもは、“自分を見て!” “注目して!” “関わって!”という思いの表現から、大人から見れば驚くような行動などになっているのです。
また少し年齢が上がると、分かっていながらそのような行動をとる場合は、
「こんなことをしても自分を受け入れてくれるのか」と、試すための行動であることがあります。
だからこそ、「私はあなたのことを大切に思っている」ということを子どもにわかる言葉や態度で示していくことが大切です。決して「もう知りません」「勝手にしなさい」など子どもを否定したり、うんざりした態度や無視などの対応をしないことです。
もしもその時の行動が命に関わるような危険な行動であれば、特に自分にとって子どもが大切な存在であることをしっかりと伝え、命の大切さと安全な行動についてわかりやすく具体的に知らせていくことが大切になります。
ただし、言葉だけでは愛情を確認したいと思っている子どもの不安感や不信感を取りさることは出来ません。
そのためには大人が子どもの気持ちにしっかりと向き合い一緒に時間を過ごし、遊んだり言葉を通したごっこ遊びなどのやり取りを楽しみながら、
「おかあさん(おとうさん)大好き」と言われるようなかかわりをしていきます。
子どもが大人に必要以上にアピールしなくても、安心してわがままや甘えられる関係を作っていくことが大切です。
心地よさを感じ取っていく機会を大切にし、子どもらしい伸びやかな自己表現ができるようにしていきましょう。
親として大切なこと
人育ての名人と呼ばれた経営者松下幸之助氏の遺した言葉の中には、子育てのヒントがいくつもあります。
知っている人に会ったらおじぎをする、あいさつする。そうしたしつけを受けて育った人は好ましさを感じさせます。幼い時から、家庭や学校で受けた“よいしつけ”が備わっていく、いくつかのポイントを紹介します。
一つめに、
・子どもに左右されないしつけの方針を持ちましょう。
※子どもにどうなってほしいと思うかを、はっきり持っていればそれは信念となり、行動にあらわれます。言葉を重ねるより伝わるでしょう。
二つめに、
・「できることは自分でしなさい」と教えましょう。
※「自分でできることは自分で行う」事が、子どもを自立へと促すのです。
成功体験によって、「自立した心」が育まれてくるのです。
三つめに
・子どもを認め、その子らしさを伸ばしましょう。
※子どもが集団での優等生でなかったとしても、その子ならではの性格なり素質というものを伸ばし、人としての喜びや生きがいを持てるよう導きたいものです。
四つめに
・人間として大切なことをしっかり教えましょう。
※子どもの個性や自由を尊重することは良いことです。ただしそれは、何もせずに自然に育つに任せるというのとは違います。人間として大切なことはしっかり教えた上で、自由を尊び、自主性を尊重してこそ、本当の物が生まれてくるのです。
子育てにおいて「親として大切なこと」を、参考のひとつとして心がけてみましょう。
子どもの心が安定する音楽
子どもの心のバランスが崩れた時、言葉だけでは癒せないこともあります。
そんなとき、音楽の効果を活用してみませんか。
日常のなかで、ふと音楽に足を止めたり耳を傾けいつのまにか聞き入いっていたり、
集団の場での式典やレストランなどで流れてくる音楽で、心を豊かに満たされていくような経験などある方も多いと思います。また音楽は、記憶(思い出)と感情が深く結びついていることもあります。
音楽は芸術やエンターテイメントという枠を超えて人間の脳の発達を促したり、こころを穏やかにしたりする、人間にとって必要不可欠な聴覚的栄養素です。
子どもは感情が高まると反抗的になったり、落ち着きがなくなり攻撃的な行動に訴えてくることもあります。こうした現象の原因はいろいろとありますが、子どもが心理的に息苦しさを感じて発生することが多いようです。そんな時、有効な音楽によって感情のバランスを少しでも取り戻すことができれば大変すばらしいことです。
通常、心身や脳内を安静にし安定化させるのは、副交感神経とセロトニンと言う脳内物質です。実はその副交感神経にスイッチを入れる音楽として最も代表的なのがモーツァルトの名曲なのです。
おすすめのモーツァルト名曲
♪ セレナーデ 第4番 二長調 K203 第6楽章
♪ カッサシオン K63 第5楽章
♪ ディベルティメント 第10番 長調 K247 第6楽章
♪ バイオリンとピアノためのソナタ 第32番 へ長調 K376 第1楽章
♪ ディベルティメント へ長調 K138 第2楽章 他
純粋で透明感あふれ高周波音とゆらぎ効果を豊富にもつモーツァルトの音楽だけでなく、ヒーリング効果のオルゴール音の曲なども導入しやすいもののひとつです。
また親の好きな音楽を幼い頃から一緒に聞いて親しんでいたその音楽が、子どもにとって心の支えになることもあるようです。
日々の生活の中で音楽を活用し情緒豊かな時間を楽しむことで、健やかで心穏やかな
子どもを育んでいくきっかけにしてみましょう。
参考文献
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日本保育協会「子育ての手引き」
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松下 幸之助、PHP総合研究所「親として大切なこと」 他
※聞いてみたいテーマがあればコメント欄にお寄せください。